2016年4月28日木曜日

『秩父日記』渡邊渉園・笠山の図


渉園さんが描いた笠山の図と、手持ち画像で位置的に一番近いところから撮影したものを比較してみました。 本来は切通しの手前、腰越城の見渡せるあたりなので、現在の「パトリアおがわ」付近から眺め描き写したものと思われます。
『秩父日記』は嘉永6年(1853)に渡邊渉園が秩父を旅をした時の旅行記ですが、腰越村は秩父から江戸に戻る途中、鉢形城に立ち寄った時に通りました。
この挿絵の本文には《腰越といふ所に川ふかうミなぎりて、そびえたる山あり。城墟にて矢岸とぞいふ。こゝより笠山というみねはるかに見わたさる》とあります。城墟は腰越城址のことでありますが、160年以上前に描かれたとは思えないほどリアルな描写に驚くほかありません。

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